・触覚「5年後、スマホを通して触感が得られるようになる」
人が何かに触れたとき、その信号が脳に送られて脳が触感を理解するように、スマホが触感を理解し、そしてその感覚を再現できるようになるという。様々な周波数パターンのバイブレーションや圧力を使って、微妙な触感をスマホが再現するのだ。
この技術が活躍する場面として一番に考えられるのがネットショッピングのとき。消費者は、スマホの画面に映る製品がどのような肌触りなのか、画面に 触れるだけで感じることができるようになるかも。もしくは、医者が遠隔地から患者に「触れて」、早期の診察ができるようになるなんてことも考えられるの だ。
・味覚「5年後、あなたよりもコンピューターの方があなた自身の味の好みが分かるようになる」
人が何かを食べたときに「おいしい」「まずい」といった味を感じるのは、舌が食べ物に含まれる様々な微粒子を分析しているから。身体が必要とみなすものはおいしく感じるし、逆に身体にとって危険なものはまずく感じるようにできている。
5年後には、こうした味覚の能力をコンピューターが模倣できるようになるだろうという。それによって、例えば学校給食や医療の現場で、栄養的にもバランスがとれており、個人の好みにあったレシピをコンピューターがデザインできるようになるかもしれない。
・聴覚「5年後、コンピューターは何が問題かを聴き分けることができるようになる」
脳が音を理解するのと同様に、5年後にはコンピューターが音を理解・判別できるようになるという。例えば、赤ちゃんの泣き声の細かな違い判断し、単に機嫌 が悪いのか、それともお腹がすいているのか、といった泣いている原因の違いを判断することができるようになるかもしれない。
災害が発生しやすい地域にもこの技術が活用できる可能性がある。例えば、雪崩や洪水などが多い地域でコンピューターが山の動きの音を感知し、起こりうる災害を予測することで、大災害を未然に防ぐなんてこともできる可能性を秘めている。
・嗅覚「5年後、コンピューターは嗅覚を持つようになる」
5年後にはコンピューターが脳の能力を模倣し、匂いの情報を理解できるようになるという。コンピューターが「嗅覚を得る」ことで広がる可能性はたくさんある。
例えば、医療現場。患者の匂いをコンピューターが感知することで、その患者の健康状態を詳細に理解できるというように。その他、農業現場で活用できる可能性も。畑に据え付けられたセンサーが野菜の匂いを感知して、適当な収穫時期を知らせるなんてことも考えられるのだ。
以上が、IBMの予測する「5年後のコンピューター」だ。IBMは「人間の脳をマシンが複製することがポイントではない」という。大事なのは「人間とマシンがコラボして、お互いの強みを持ち寄りながら、より良い結果を導きだすこと」だそうです。
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